2019
07/14
盂蘭盆施餓鬼会
8月4日は、盂蘭盆施餓鬼会でございます。
先祖がお世話になった方々や誰にも供養されない方々を私たちが先祖に成り代わってご供養いたします。
このお話はよく聞かれたことがあると思います。目連尊者(もくれんそんじゃ)の親を思う心の物語です。
お釈迦さまのお弟子の一人に目連尊者という方が いらっしゃいました。目連尊者は修行を重ねられる中で神通力を得られたという方です。その力は人々のために活かされ、多くの人々から尊敬されていました。
有る夏の暑い日のことです。木陰で休んでいる目連尊者の前を楽しそうに話ながら母子が通っていきました。その姿に、何年も前に亡くなってしまった母親を思いだした目連尊者は、 神通力の一つ天眼を利して会いに行くことにしました。
「あの優しかったお母さん、今はいずこに」
色々な所を探し残す地獄の入り口にたどりついた目連尊者はまさかと思いながら入っ てみ ました。
地獄にはいろいろあるそうです。お湯が煮えたぎって人間が苦しんでる地獄。 針山 地獄。血の池地獄。楯刀を持たされて争っている地獄。人間が切り刻まれる地獄。 そ んな地獄が際限なく続くそうです。
焦熱地獄を覗いた時です、そこに横たわっているのはお母さんではありません か。 目連尊者に駆け寄る母親は一杯の水を頼みました。しかし、水器で運んだ水は熱 さで 煮えたぎり、持ち寄った食事は火と化したと経典には書かれています。
大泣、悲号する目連尊者はお釈迦さまに、自分が見てきたことを話しました。 が、そこで仲間から聞かされたことは目連尊者の母親の悪業だったのです。
目連尊者の母親は目連を大変かわいがりましたが、そのあまり、周りに心が行き届かなかったようです。
ある日、あまりの暑さに水を求めた者を無視してしまいました。 インドは暑く、特に水はどこにでもあるというわけではありません。
お釈迦さまは、布施(物を施すこと)は執着心を離れることとして奨励されま した が、あながち「心」の問題ばかりでなく、社会の貧困を解決すること(助け合う こ と)を教えられていたように思えるのです。
もくれんを思うあまり施しを忘れ、道理を見失った母親は、その「おろかさ」 を もってあの世に行ったのでしょう。結果は地獄でした。目連尊者にとって、自分 のた めに地獄にいる母親はおどろきであり、辛く苦しいことだったのでしょう。この 気持 ちは私達もわかるような気がします。
悲しみに打ちしおれる目連尊者は再びお釈迦さまをたずねました。
お釈迦さまは過去を取り返すことはできないが、母親のできなかったことをす るこ とはできると話され「七月十五日(八月に行う地方も多い)は雨期もあがり僧侶 も夏 の修行に一段落つく日である。人々も町に出てくる。この人たちに母親の出来な かっ たするがよい」と示されたのです。
この日、目連尊者は百味、百果の食べ物を用意したそうです。誰にでも食べて いた だこうとしたのでしょうね。
食事には多くの人々が集まってきました。お釈迦さまを中心に法要も行われたことでしょう。法要は「さとりの心をよりどころにしなさい」ということですね。
楽しい食事も終わり、目連尊者は再び母親を訪ねました。
白い雲に包まれた母親がうれしそうに空に登っていくところでした。目連尊者 は飛 び上がらんばかりに喜び、お釈迦さまに、 「もし後の世の人々がこのような行事をすればたとえ地獄にあろうとも救われようか」と尋ねました。
お釈迦さまも嬉しそうにこたえられました。 「いま、わたしが話そうとしたところだ。もし孝順心を持ってこの行事を行うなら必ずや善きことがおこるであろう」
その日、村のあちこちから歓声がきこえ、喜びのおどりはいつまでもつづいたそうです。

先祖がお世話になった方々や誰にも供養されない方々を私たちが先祖に成り代わってご供養いたします。
このお話はよく聞かれたことがあると思います。目連尊者(もくれんそんじゃ)の親を思う心の物語です。
お釈迦さまのお弟子の一人に目連尊者という方が いらっしゃいました。目連尊者は修行を重ねられる中で神通力を得られたという方です。その力は人々のために活かされ、多くの人々から尊敬されていました。
有る夏の暑い日のことです。木陰で休んでいる目連尊者の前を楽しそうに話ながら母子が通っていきました。その姿に、何年も前に亡くなってしまった母親を思いだした目連尊者は、 神通力の一つ天眼を利して会いに行くことにしました。
「あの優しかったお母さん、今はいずこに」
色々な所を探し残す地獄の入り口にたどりついた目連尊者はまさかと思いながら入っ てみ ました。
地獄にはいろいろあるそうです。お湯が煮えたぎって人間が苦しんでる地獄。 針山 地獄。血の池地獄。楯刀を持たされて争っている地獄。人間が切り刻まれる地獄。 そ んな地獄が際限なく続くそうです。
焦熱地獄を覗いた時です、そこに横たわっているのはお母さんではありません か。 目連尊者に駆け寄る母親は一杯の水を頼みました。しかし、水器で運んだ水は熱 さで 煮えたぎり、持ち寄った食事は火と化したと経典には書かれています。
大泣、悲号する目連尊者はお釈迦さまに、自分が見てきたことを話しました。 が、そこで仲間から聞かされたことは目連尊者の母親の悪業だったのです。
目連尊者の母親は目連を大変かわいがりましたが、そのあまり、周りに心が行き届かなかったようです。
ある日、あまりの暑さに水を求めた者を無視してしまいました。 インドは暑く、特に水はどこにでもあるというわけではありません。
お釈迦さまは、布施(物を施すこと)は執着心を離れることとして奨励されま した が、あながち「心」の問題ばかりでなく、社会の貧困を解決すること(助け合う こ と)を教えられていたように思えるのです。
もくれんを思うあまり施しを忘れ、道理を見失った母親は、その「おろかさ」 を もってあの世に行ったのでしょう。結果は地獄でした。目連尊者にとって、自分 のた めに地獄にいる母親はおどろきであり、辛く苦しいことだったのでしょう。この 気持 ちは私達もわかるような気がします。
悲しみに打ちしおれる目連尊者は再びお釈迦さまをたずねました。
お釈迦さまは過去を取り返すことはできないが、母親のできなかったことをす るこ とはできると話され「七月十五日(八月に行う地方も多い)は雨期もあがり僧侶 も夏 の修行に一段落つく日である。人々も町に出てくる。この人たちに母親の出来な かっ たするがよい」と示されたのです。
この日、目連尊者は百味、百果の食べ物を用意したそうです。誰にでも食べて いた だこうとしたのでしょうね。
食事には多くの人々が集まってきました。お釈迦さまを中心に法要も行われたことでしょう。法要は「さとりの心をよりどころにしなさい」ということですね。
楽しい食事も終わり、目連尊者は再び母親を訪ねました。
白い雲に包まれた母親がうれしそうに空に登っていくところでした。目連尊者 は飛 び上がらんばかりに喜び、お釈迦さまに、 「もし後の世の人々がこのような行事をすればたとえ地獄にあろうとも救われようか」と尋ねました。
お釈迦さまも嬉しそうにこたえられました。 「いま、わたしが話そうとしたところだ。もし孝順心を持ってこの行事を行うなら必ずや善きことがおこるであろう」
その日、村のあちこちから歓声がきこえ、喜びのおどりはいつまでもつづいたそうです。

CM
TB
大きな屋根はありません。広い境内もありません。ここには、仏さまの慈悲があります。
悲しい事は半分に。嬉しい事は倍に。あなたのお話しお聞きいたします。
どうぞ、お尋ねください。
Author:山里
色々な事に興味を持って不器用だけれど拘わっていきたいなぁ❢
写仏・写経を一緒にしませんか?
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